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日経平均株価の下値メドは一体いくらなのか? 米中通商協議の暗転で先行きは不透明に

波乱の幕明けとなった令和相場。米中通商協議の暗転が世界的な株安を招き「祝賀ムード」に水を差した格好になっている。果たしてこの急落は押し目買いの好機となるのだろうか。テクニカル面から日本株の見通しを探ってみた。

 

5月8日の日経平均株価は2万1602円と大幅続落した。連休明けの2営業日での下げ幅は656円に達した。米中通商協議の不透明感に加え、リスク回避にともなうドル安・円高の流れが進行し、中国関連株や半導体株に売りが出て相場全体を下押した。日経平均株価は4月相場の上げ分(2万1509円→2万2258円)をほぼ吐き出し、およそ1カ月ぶりとなる安値水準に沈んだ。

 

ただ、筆者はテクニカル面から見て2万1200~2万1300円で下げ渋る展開を想定している。下値メドとして以下の3つに注目しておきたい。まずは75日移動平均線(2万1344円:8日時点)。2019年に入ってからの日経平均株価は同線が下値支持線となっている。3月にも下げ局面が2回あったが、いずれも75日線前後で下げ止まっている。

次にマド埋め水準(2万1267円)。新年度入りの4月初めにマドを空けている。今後、もう一段調整した場合でも、マド埋めと同時に売りが一巡することが想定される。最後に3分の1押し水準(2万1256円)。通常、上げ相場における調整幅は「3分の1」もしくは「2分の1」程度といわれている。今回は、直近の上げ幅(1万9155円→2万2307円)から算出している。

以上のことから、山場を迎えている国内企業の決算内容や週内の米中通商協議等の見極めが必要なものの、テクニカル面からみた日経平均株価は2万1200~2万1300円前後ではいったん売りが一巡しそうだ。仮に米中の歩み寄りがみられれば、中国株の戻りとともに日本株も戻りを再び強めることもありそうだ。

 

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