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武者陵司 「中国の譲歩は不可避だろう」

対米貿易黒字激減を許容する余地は今の中国にはほとんどない、と言える。関税引き上げが実体経済に影響を及ぼさないうちに、譲歩せざるを得ないだろう。対米貿易黒字急減→外貨準備の急低下・中国企業のドル調達不安という展開は、中国が何としても避けねばならないアキレス腱であり、放置できるわけはない。

 

米中貿易戦争がもたらす帰結は、最終的には世界経済の悪化や資産価格の下落ではなく、逆にむしろ株価と経済を強く押し上げることに結びつくだろう。それはインフレが起こらないために全くコストなしに需要を押し上げることが可能だから、ということに尽きよう。金融緩和による株高が購買力を高め景気を押し上げる、それは中国に関しても当てはまることである。

 

世界経済が本当に上昇していくとすれば、やはり一番大きなスイングは日本で起きるのではないか。なぜなら、日本は世界の中で最も振幅の大きい資本財や生産財に特化しているからで、その分だけ落ち込みも大きくなると同時に上昇も大きくなる。今のところ出遅れている日本株式は、世界生産の回復が見えてくれば大きくスイングするのではないか。

 世界株高と日本における令和時代の心機一転が重なり、日本株式の壮大な上昇相場が始まりつつある、のではないか。

 

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