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日経平均がここから下がりにくいと考える理由 複数の「底入れシグナル」が点灯している?

東証1部騰落レシオと「主な背景」
1 2015年09月 64.4% 中国人民元切り下げ
2 2016年01月 53.8% 原油価格の急落
3 2017年04月 68.0% 仏大統領選懸念、北朝鮮リスク
4 2018年02月 71.8% 米中貿易摩擦の激化
5 2018年12月 65.6% 米景気減速懸念、原油価格急落
6 2019年05月 77.9% 米中貿易摩擦再燃

2015年以降を振り返えると、騰落レシオが低下した局面は相場の底値圏となっている。最近では2018年12月25日、米景気減速懸念と原油安が重なり、世界的な株安が加速した。このときの東証1部騰落レシオは65%台までの低下。結果的に、日経平均株価は1万9155円で底入れしている。一方、足元の騰落レシオは一時約5ヵ月ぶりに73%台まで低下(5月16日)しており、市場全体は売られ過ぎの水準に近づいている。

 

個人投資家の信用評価損益率がマイナス15.4%まで悪化している。同損益率は、マイナス15%水準を下回ると、追加証拠金(追い証)の差し入れにともなう投げ売り等が一巡し、相場がいったん反発することも少なくない。

信用買い残(将来の売り圧力になる)も2.1兆円台まで縮小、需給は改善に向かいつつある。実は、アベノミクス相場(2012年12月以降)を振り返ると、信用買い残のピークは3.5~3.6兆円台、ボトムが2.0兆円台だ。どうやら、信用取引における投げ売り等にともなう下押し圧力も徐々に弱まっているようだ。

テクニカル指標の騰落レシオや信用評価損益率等が売られ過ぎの水準となっているなか、日本株に対して、過度に悲観的な見通しは控えておく必要もありそうだ。

 

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